コーヒーのもっとも知られている効果は、カフェインがもたらす眠気覚ましです。
会議中や運転中に眠くなったら、コーヒーを飲めばいい!
そう思って、コーヒーを飲む人は多いはずです。
ですが、コーヒーに含まれるカフェインの効果が、どれくらいの時間まで持つのか?
効果が出始めるのはいつからなのか?
意外と知られていません。
今回は、そんな眠気をふっとばすコーヒーのカフェインについてお話します。
コーヒーのカフェイン効果|時間は いつからいつまで?
コーヒーの成分の一つであるカフェインは、様々な効果がありますが、代表的なのは眠気覚ましです。(その仕組みについては後述します)
パソコン作業などの仕事中や、運転中など、眠たいけど寝られない時ってよくありませんか?
そんな時に、コーヒーを飲んで乗り切ろうとしますが、実際のところ、コーヒーのカフェイン効果はいつからいつまでなのでしょうか。
カフェインの効果が現れる時間は
コーヒーを飲んでから、カフェインが体内に行き渡り、その効果を発揮するのは、30分〜1時間後とされています。個人差があります。
そのため、実は眠いと思ってから飲むのでは遅いのです。理想としては、運転や仕事などの作業を始める前に飲むくらいが効果的です。
カフェイン効果が持続する時間は
では、そのカフェイン効果の持続時間はどれくらいなのか?
カフェインは飲んでから3〜4時間後には半減します。(3時間後あたりがピーク)その後はずるずると減っていきますが、8時間程は持続します。
ただし、こちらも個人差があり、14時間という人もいます。夕方に飲んだコーヒーで、夜に何度も目が覚めて、眠れなかったりという人も、いるのです。
夕方に飲んだコーヒーは、寝るときにはまだカフェインが残っているということになります。
カフェイン効果が現れる量はどれくらい
コーヒーのカフェイン含有量は、ドリップコーヒー1杯を150mlとすると、90mgです。缶コーヒーの場合だと、種類や大きさなど個体差があり、1缶で90mg〜160mgとされます。
覚醒作用や疲労感を抑制するなどのカフェインの効果が出るには、どれくらいのカフェイン量が必要なのでしょう。カフェインは、過剰摂取になれば、吐き気や頭痛などのマイナスの作用も気になりますので、知っておきたいところです。
カフェイン効果が出てくる量は
カフェインには、さまざまな効果が期待できますが、目安として1日に3杯のコーヒーをおすすめする文献が多いです。コーヒーカップならば、270mgです。
ただし、こちらやはり個人差がありますので、参考値として、おきましょう。
カフェインの摂取量上限として、諸外国でも1日400mg(妊婦は200mg)とするところが多いので、1日に3〜4杯というのは、一つの目安になります。
実際には、毎日ほとんど10杯くらい飲んでるが、調子がいいとおっしゃる方もいますので、判断が難しい部分です。
カフェインについての世界の基準は
カフェインの摂取量の上限について、もう少し詳しく知るために、欧州食品安全機構EFSAのデータを参照し解説します。
1度に摂取して良いのは、3mg/kg(体重1kgに対して)とありますので、体重40kgの人なら120mg、体重60kgでは180mg、80kgだと240mgとなります。
世界保健機関(WHO)では、妊婦に対して、1日の摂取量を300mgを上限とすることを提唱しています。
また、オーストリア保険・食品安全局(AGES)では、妊婦以外では、1日あたり5.7mg/kgの指標があり、妊婦は1日200mgまでとし、3歳〜18歳の子供に対して、1日あたり3mg/kgの指標があります。
ですので、1日400mgとされるのは、体重70kgの人の場合とも言えるのですつまり、カフェインの効果が出てくるカフェイン量は、小柄で体重が少ない方(体重40〜50kg)ならコーヒー2杯でもカフェインは180mgになり、十分効果が出るカフェイン量といえます。
ドイツ連邦リスク評価研究所でも同様の指標を公表しています。
コーヒーのカフェイン効果|眠気覚ましの仕組み
コーヒーの成分であるカフェインには眠気覚ましの効果があります。
カフェインにはなぜ、そのような事が出来るのでしょうか?
コーヒーのカフェイン効果|眠気の原因はアデノシン
運動などをして体を動かしたり、勉強や仕事をして脳を働かせると、徐々に疲労がたまって、疲れていきます。
この時、体はアデノシン三リン酸(ATP)という燃料を燃やして頑張りますが、そのさいに、燃えカスとしてアデノシンという物質が残っていきます。
このアデノシンが蓄積していくと、疲労を感じます。
そして眠くなってきます。
つまり、このアデノシンこそ、疲労物質であり、睡眠物質であるのです。
疲れたら眠くなる。寝たら疲れが取れるとは、そういう訳です。
コーヒーのカフェインの効き目|カフェインはアデノシンを抑える
アデノシンという睡眠物質が蓄積していくと、眠くなってきます。
なぜなら、このアデノシンは、昼間、脳をスッキリはっきりさせている、ヒスタミンという覚醒物質を抑えてしまうからです。
そんな眠くなった時、アデノシン(睡眠物質)を抑えてくれるのがカフェインです。
カフェインはこのアデノシン(睡眠物質)が、ヒスタミン(覚醒物質)に働きかけるのを、抑える効果があるのです。
ただ、カフェインはあくまでアデノシンの働きを抑えているだけです。
そうしている間にもアデノシンは増えているため、ヒスタミンに向かうアデノシンの道を塞いでるカフェインがいなくなれば、その後は、どっと大量のアデノシン(強い眠気)が流れ込んでくることは注意です。
カフェイン効果は慣れると小さくなる
コーヒーを毎日何杯も飲む人は、コーヒーを飲んでもカフェインの効果が感じられないことがあります。
眠たい時に飲んでも、目が覚めない。眠たいまま…
それは、カフェインに対して耐性が出来て、カフェインの効果が小さくなってしまったためです。
この耐性は数週間で出来ると言われていて、そうなってしまうと、コーヒーを飲んでも逆に眠くなるなんてことも起きてしまいます。
コーヒーの香りにはリラックス効果があり、カフェインに慣れた体では、カフェインによる覚醒効果が小さく、むしろリラックス効果で眠くなる可能性があります。
また、コーヒーの持つ利尿作用により体から水分が失われ、水分不足によるダルさから、眠気が誘発するとも言われています。
コーヒーの持つカフェインの効果をしっかりと発揮させたいのなら、普段からコーヒーなどのカフェインはあまり摂り過ぎず、ここぞという時のため取っておいた方が、良い効果が得られます。
まとめ
コーヒーの成分であるカフェインは、眠気覚ましの効果があることはよく知られています。
しかし、速効性はなく、飲んでから数十分後に効果があらわれ、その効果は数時間以上も続いて、なかなか体内のカフェインは無くならい事が分かりました。
しかし、毎日何杯も珈琲を飲んでる人は、カフェインに対して耐性が付いてる可能性があり、
少しのコーヒーに含まれるカフェインでは、効果はあまりなく、むしろ眠くなることさえあります。
コーヒーのカフェイン効果を効率よく発揮したいのであれば、コーヒーはここぞという時に取っておいた方がいいですね。
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