カフェインは眠れなくなるとか、興奮する、トイレに行く回数が増えるといいます。実際体験したことがある人も多いと思います。
さらに、ダイエット効果があるといいますが、本当なのか?
なぜなのか、どのくらいカフェインを取ればいいのか、など深掘りいたします。
カフェインダイエットは本当に痩せるの?効果あるのか
カフェインは1819年にコーヒーから見つかったことで、そのまま名付けられてカフェインになったといいます。
そして今では、乾燥させ、水分を除去したものが無水カフェインと言われ、多くの医薬品に含まれています。眠気や疲労感をとって、頭の重い感じを和らげるための医薬品に配合されているといいます。
無水カフェインとコーヒーやお茶に含まれているカフェインは、作用としては同じです。
カフェインで痩せるのはなぜ?理由は?
カフェインがダイエットに効果をもたらすのは、間接的な理由で、そうなるのです。
カフェインは、脂肪分解酵素を活性化する働きをします。脂肪は分解されるとエネルギーに変わり、運動に使われ(代謝)ます。
ですので、カフェインの脂肪分解酵素活性化の働きを期待するのであれば、運動を行う60分ほど前に、飲んでおくのがカフェインダイエットのタイミングとして効果的です。運動前60分です。
カフェインの効果は個人差はありますが、あくまでも一般的な目安として、30分から2時間ほどで現われて、4時間ほどで半減します。
カフェイン効果がある間、つまり脂肪分解酵素が活性化されている間の時間に、脂肪分解が進む運動(例えばランニンングなどの有酸素運動)をタイムリーに行うことを継続すれば、カフェインの力を借りて痩せることはできそうです。
また、カフェインの利尿作用でダイエットできるという考えを持つ方もいるようですが、これは要注意と言わざるを得ません。
太ってることと、むくんでることを混同しているのかもしれませんが、太ってる状態をカフェインの利尿作用でダイエットすることはできないと考えるべきです。
むくみとは、毛細血管から細胞に流れていく水分量が多くなったり、逆に吸収されなくなって起こる現象です。むくみは、指で強めに押すと、指を離した後に、かなり長い間(数10秒間)凹んだ状態が残ります。皮下脂肪や内臓脂肪で太っている状態とは違います。
利尿作用で体重が減るとしても最初だけですし、利尿作用状態が続くようにカフェインを取り続けるのも高リスクです。
リスクといえば、寝る前のコーヒーもおすすめしません。夜の仕事で、もうひと頑張りというときに、つい、飲んでしまいますが、カフェイン効果が続く時間を考えれば、仕事が完了した後の時間、眠れなくなるかもしれません。
また利尿作用で何度もトイレに立つのも睡眠不足のきっかけになります。
カフェインのダイエット効果を得るための摂取量|論文について
カフェインをコーヒーから摂取しようとしますと、ダイエット効果は、カフェインだけではなく、コーヒーのポリフェノールであるクロロゲン酸の脂肪燃焼効果も期待ができます。
食事との関係性からもダイエット効果が考えられます。レストラン等ですすめられる「食後のコーヒー」には、食後30分以内にコーヒーを飲むことが、脂肪の分解・燃焼の効果だけでなく、脂肪の吸収を抑える効果も期待できるのです。
2021年のスペインのグラナダ大学の研究論文によれば、体重1kgあたりの摂取量を3mgとしてエクササイズを行った結果、摂取していない場合との差異が、11%〜13%の脂肪燃焼が確認できたとしています。
また、午後よりも午前の方が効果的であったこともわかりました。この研究でのカフェインの摂取量は、体重1kgあたりで3mgとしており、そう多くはありませんでしたが、対象者は日常的にはカフェイン摂取をしていない人たちが選ばれています。
習慣的にカフェイン摂取をしている人には、耐性ができて効果が弱くなることがわかっていますので、ダイエット効果が得やすいカフェイン摂取量としては、明確になっていません。
ひとまずは、世界各国でも基準とされている、一日400mg〜450mgほどを目安とすべきでしょう。実際には、コーヒー1杯で、一晩中寝られない人もいますし、毎日のように10杯ほどのコーヒーを飲んで(単純計算では900mg)、元気な方もいます。
カフェインダイエット やりすぎは良くない結果に
ここまでの深掘りで、どうやらカフェインダイエットは本当に効果があることが分かりました。
しかし「コーヒーを飲むとカフェインで太る」という情報を見つけました。
調べてみると、カフェインを過剰に摂取すると、「コルチゾール」というストレスホルモンを増加させてしまい、結果太るというのです。
カフェインダイエットを始めた人、これからやろうという人は、注意してください。
カフェインの脂肪燃焼効果に期待をしすぎて、過剰に摂取してしまうと、コルチゾールというストレスホルモンを増加させてしまいます。
コルチゾールが増えると、セロトニンが減少します。セロトニンは、食欲抑制をの働きをしています。セロトニンが減ると、体は糖分を欲しくなってしまい、食べてしまいます。糖質の食べ過ぎは、脂肪増加につながってしまいます。これで、太ってしまうのですね。
そのほかには、カフェインの食べ過ぎは睡眠不足になる可能性もあります。睡眠不足になると、寝てる間に作られている成長ホルモンが、十分に作られなくなります。成長ホルモンは、子供にだけ必要なホルモンではありません。
成長ホルモンは、子供にだけ関係ある訳ではありません。大人になってからも重要です。脂質を分解し、血中コレステロールを低下させる働きがあります。睡眠不足になると、これらの機能が落ちてしまいます。
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