女性にとって、生理はつらい身体の悩みです。
生理が少しでも楽になるよう、食べ物など気を付けていると思います。
生理が楽になる食べ物や、逆に痛みを強めてしまう食べ物を知るのは大切です。
その点、コーヒーはどう影響すると思いますか?
普段コーヒーをよく飲むなら、生理中も飲んでいいのか、気になりますよね。
今回は、生理中のコーヒーが及ぼす影響をまとめました。
生理中のコーヒーの影響について|効果と注意点
コーヒーは健康に良い効き目があると同時に、身体に負担のかかる飲み物です。
では、生理中の身体にはどう作用するでしょうか?
生理中のコーヒーの影響
コーヒーは世界中で人気のある飲み物ですが、生理中も飲んでも大丈夫でしょうか?結論から言うと、コーヒーを飲んでも大丈夫ですが、摂取量には注意が必要です。
コーヒーにはカフェインが含まれています。カフェインは利尿作用があり、水分を排出する働きがあります。そのため、生理中にコーヒーを飲むと、脱水症状を引き起こす可能性があります。また、カフェインは血管を収縮させる働きがあるため、生理痛の悪化につながる可能性があります。
ただし、コーヒーを少量飲むだけなら、問題ありません。1日に2~3杯程度のコーヒーを飲む場合は、特に心配する必要はありません。ただし、生理痛がひどい場合は、コーヒーの摂取を控えた方がよいでしょう。
生理中のコーヒーは血管収縮に注意
生理中にコーヒーを飲むことは、血管を収縮させるため、注意が必要です。
収縮した血管は、血流を妨げ、健康に悪影響を与える可能性があります。例えば、生理中にコーヒーを飲むと、生理痛が悪化する可能性があるため、代替としてハーブティーやフルーツジュースを飲むことをお勧めします。
また、コーヒーに含まれるカフェインは、睡眠に悪影響を与えるため、十分な睡眠を取ることも、生理中に健康を維持するために重要です。さらに、生理中には、身体が疲れやすくなるため、ストレスを減らすためのストレッチや軽い運動、規則的な食事や水分補給も必要です。これらのことを意識して、健康的な生活を送りましょう。
コーヒーのカフェインが生理を悪化させる?
コーヒーのカフェインが生理を悪化させるかどうかについては、個人差や具体的な状況によって異なる結果が得られる可能性があります。一部の人にとって、カフェインは生理痛を軽減する効果があると感じるかもしれません。カフェインは、血管を収縮させることにより、生理痛の緩和に寄与する場合もあります。
一方で、カフェインは利尿作用を促すため、水分の排出を増加させる可能性があります。これは脱水症状を引き起こす恐れがあり、生理中に水分バランスを維持するために適切な水分摂取が重要です。
また、カフェインは中枢神経系に刺激を与えるため、敏感な人には不快感や不安感を引き起こす場合もあります。これが生理の不快感や気分の変動と相まって、一部の人にとって生理を悪化させる要因になることも考えられます。
重要なのは、自身の体調や感じ方に注視し、カフェインの摂取が自分にどのような影響を及ぼすかを観察することです。カフェインの摂取によって生理が悪化すると感じる場合は、摂取量を調整したり、代替の飲み物やリラックス法を試してみることが適切かもしれません。個々の体質や状況に応じて、最適な選択を行うことが重要です。
生理痛にコーヒーが効く?
実は、生理中の痛みに関して、コーヒーの効果は賛否両論です。カフェインが血管を収縮させるという一方で、痛みを和らげるという意見もあります。
生理痛の原因の一つは、血行不良による子宮の収縮です。血行を良くするためには、体を温めることが大切ですが、コーヒーは体を温める効果があるのでしょうか?コーヒーに含まれるカフェインは、生理痛にどのような影響を与えるのでしょうか?
カフェインが生理痛を和らげる
東京都済生会中央病院で産婦人科医の西山紘子氏曰く、カフェインは、生理中の下腹部痛や無気力感を和らげると言います。アメリカのサイト「Women’s Health」でも、同じことが言われていました。
コーヒーのカフェインには、血管を収縮させる作用と拡張させる作用があります。血管を収縮させると、血行が悪くなり、生理痛がひどくなる可能性があります。しかし、血管を拡張させると、血行が良くなり、生理痛が和らぐ可能性があります。この作用は、飲み慣れているかどうかや個人差によっても変わります。
また、カフェインには神経を刺激して覚醒させる作用もあります。これは、生理中の無気力感や眠気を軽減する効果があります。しかし、神経が過敏になると、イライラや頭痛を引き起こすこともあります。また、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりすることもあります。
したがって、コーヒーは生理痛に対して良い効果も悪い効果もあると言えます。生理中にコーヒーを飲む場合は、適度な量に抑えることが大切です。カフェインレスコーヒーやノンカフェインのハーブティーなどを代用するのも一つの方法です。
生理痛に効果があるのはコーヒーのクロロゲン酸
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は生理痛の緩和に効果があるとされています。クロロゲン酸は抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、子宮内の炎症や収縮を緩和すると考えられています。これにより、生理痛の軽減に役立つとされています。
ただし、クロロゲン酸の具体的な効果や効能については、まだ十分に研究されているわけではありません。そのため、個人の体質や反応によっても異なる可能性があります。
また、コーヒーに含まれるクロロゲン酸の量は、コーヒー豆の種類や焙煎度によって異なります。したがって、生理痛の緩和を目的としてクロロゲン酸を摂取する場合には、適切なコーヒー豆や抽出方法を選ぶことが重要です。
最終的には個人の体験や感じ方が重要ですので、自身の体に合った方法でクロロゲン酸を摂取し、効果を確認することが良いでしょう。
生理前・生理中のコーヒーの注意点
生理前・生理中でもコーヒーは、血行を良くして痛みを和らげる効き目があると分かりました。
しかし、コーヒーには注意しなければいけない点もあります。コーヒーを飲む場合の注意点について、以下にまとめました。
1)カフェインの摂取量に注意する
2)水分摂取量に注意する
3)カフェインの刺激が気分や睡眠に影響する場合がある
4)個人の体験に基づいて判断する
5)貧血をまねく可能性がある
6)生理中の頭痛に効果があるのかは微妙
カフェインの摂取量に注意する
コーヒーに含まれるカフェインは、中枢神経を刺激する作用があります。
一部の人にとって、カフェインの過剰摂取は不快感や不安感を引き起こす可能性があります。生理前や生理中に摂取する場合は、個人の感受性や体調に合わせてカフェインの摂取量を調整しましょう。
水分の摂取に注意
コーヒーに含まれるカフェインは利尿作用を持ちます。そのため、コーヒーを摂取すると尿の排出が増え、体内の水分が失われる可能性があります。
生理前や生理中は水分摂取に注意し、適切な水分補給を行いましょう。脱水症状は生理痛や不快感を悪化させる原因となりますので、水分バランスを保つことが重要です。
カフェインの刺激が気分や睡眠に影響する場合がある
カフェインは一部の人にとって、気分や睡眠に影響を与えることがあります。
生理前や生理中はホルモンバランスが変動し、感情の変動や睡眠の質に影響が出やすい時期です。個人の感じ方に合わせて、コーヒーの摂取量や摂取タイミングを調整することが重要です。
個々の体験に基づいて判断する
コーヒーの効果や影響は個人によって異なるため、自身の体験に基づいて判断することが重要です。
もしコーヒーの摂取が生理前や生理中の症状を悪化させると感じる場合は、摂取量の調整や代替の飲み物を試してみることを検討しましょう。
コーヒーは生理中に貧血をまねく可能性があるかもしれない
コーヒーは生理中に貧血をまねくのはタンニンに原因があるかもしれないというのは、一般的な説です。
タンニンとは、コーヒーに含まれるポリフェノールの一種で、鉄分の吸収を阻害する作用があると言われています。 しかし、コーヒーのタンニンが貧血に与える影響は、個人差や飲み方によっても変わります。
コーヒーのタンニンには、メリットもデメリットもあります。メリットとしては、抗酸化作用や血管拡張作用があり、アンチエイジングや生活習慣病予防に役立つと考えられています。 デメリットとしては、歯に色素沈着を起こしたり、腹痛や下痢を引き起こしたりする可能性があります。
生理中にコーヒーを飲む場合は、適量を守ることが大切です。コーヒーの適量は、1日に3杯程度と言われています。 また、鉄分の多い食品や水分を一緒に摂取することで、貧血や脱水の予防になります。
コーヒーは生理中に貧血をまねくのはタンニンに原因があるかもしれないという説は、一面的な見方です。コーヒーのタンニンは、良い効果も悪い効果も持っています。自分の体調や好みに合わせて、コーヒーを楽しみましょう。
生理の頭痛はコーヒーで改善できるかは微妙
生理の頭痛はコーヒーで改善できるかは微妙です。というのは、個人差が大きいからです。
コーヒーに含まれるカフェインは、血管を収縮させて血流を減らす作用があります。このため、血管の拡張によって引き起こされる頭痛には効果的です。
しかし、カフェインは利尿作用もあるため、体内の水分が減って脱水状態になると、逆に頭痛を悪化させる可能性があります。また、カフェインに対する耐性や感受性も人によって異なります。
コーヒーを飲み慣れている人は、カフェインの効果を感じにくくなります。一方、コーヒーを飲まない人は、カフェインの刺激で神経が興奮しすぎて頭痛を起こすこともあります。
したがって、生理の頭痛はコーヒーで改善できるかどうかは、自分の体質や飲み方によって異なります。コーヒーを飲む場合は、適量を守り、水分補給も忘れないようにしましょう。
たんぽぽコーヒーやチコリコーヒーなら生理中でも大丈夫
生理中のコーヒーは、前述の通り、個人差はありそうですが、総合的に考えると、控えた方が良さそうです。
それでも、コーヒーが好きだし・・・という方には、たんぽぽコーヒーやチコリコーヒーをおすすめします。両方とも名前に「コーヒー」はついていますが、コーヒー豆を原料としない、ノンカフェインコーヒーです。
しかし、両方ともポリフェノールが含まれており、体に良い効果作用をしてくれます。
チコリコーヒーは、名前にコーヒーがついていますが、原料はコーヒー豆ではなく、タンポポの仲間のキク科の植物チコリーの根を炒ったものです。コーヒーのような味がする飲み物です。
チコリーコーヒーは、健康効果がなかなか優れています。利尿作用があるので、デトックスに最適とされています。
他にも、糖尿病の予防や高血圧予防など、健康に良さそうです。
カフェインレスコーヒーは、カフェインを90%以上除去したコーヒーですが、わずかでもカフェインは含んでいます。ノンカフェインコーヒーは、カフェインゼロですので、カフェインの作用がでやすい人には、おすすめします。
まとめ
生理中にコーヒーを飲むことの影響と効果・注意点について解説いたしました。
生理中の痛みの原因の一つは、冷えによる血管収縮です。そのため、体を温めるのが基本となります。
コーヒーは、血管収縮と拡張の両作用があります。カフェイン慣れしてる人には、収縮作用は効かなかったりするので、拡張作用が優勢と思われます。そのため、痛みや気分を和らげるためにも、生理中のコーヒーは推薦されています。
しかし、カフェインの苦手な人や頭痛には、あまり良い影響はないかもしれません。また、鉄分不足にもなりがちなので、生理中にコーヒーを飲むなら、別で鉄分を補いましょう。
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