コーヒーを飲むことがある、という方は多いのではないでしょうか。
近年の研究では、コーヒーに含まれる成分が体にとって良い効果をもたらすとの報告が増えています。
その中でも注目したいのが、血糖値を下げる働きです。
血糖値を下げる働きから、糖尿病の予防と改善に良いといわれるコーヒー。
ただ飲むだけでよいのでしょうか?
効能や効果から、血糖値を下げる最適な飲み方を探してみました。
血糖値下げるコーヒーの作用
コーヒーには、カフェインをはじめとして、さまざまな成分が含まれます。
その成分のひとつとして、クロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールが含まれています。
このポリフェノールが細胞へ良い影響を与え、糖の代謝を促してくれたり、糖の吸収を抑えてくれたりして、血糖値を下げる作用があるのです。
飲む量としては、コーヒーカップなら1日に4~5杯を目安にするとよいとされています。
(1日のカフェイン上限は400mg。コーヒーカップ120〜150ml。1杯あたりのカフェインは72〜90mg。マグカップは250〜400ml。2杯前後が目安。)
それでは、一体どのタイミングでどのように飲むと良いのでしょうか?
朝の空腹時にコーヒーを飲むのは危険?血糖値下がるの?
朝起きてすぐにコーヒーを飲む、という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、寝起きですぐにコーヒーを飲んでしまうと、良くない作用が働いてしまいます。
まず、体の中で「起きる」ための準備の妨げになってしまいます。
明け方から起床の間に、人の体はコチゾールと呼ばれる「目を覚ますための成分」が分泌されます。
コーヒーを飲んでしまうとコチゾールの分泌を止めてしまい、目覚めが悪くなる可能性があるのです。
他にも、ポリフェノールが胃液の分泌を活性化させてしまい、胃もたれや吐き気を覚えてしまうこともあります。
血糖値を下げる前に、健康が損なわれてしまいます。
そのため、朝にコーヒーを飲む場合は、起きてから1時間以上経過をしてからにしましょう。
また、朝ごはんをしっかりと食べてから飲むようにしてください。
胃の中に、消化するものがない状態で、コーヒーを飲むのは良くないからです。
血糖値下げるコーヒーならタイミングは食前か食後か食事中か?
食事を終えた後にコーヒーで一息、という方もいらっしゃるでしょう。
実は、食後にコーヒーを飲むと血糖値を下げる効果があまり得られないといった実験結果があります。
その実験では、食事と同時にコーヒーを飲んだほうが、血糖値を下げる効果があるということでした。
つまり、食事中にコーヒーを飲むと良いという結果でした。
しかし、血糖値を下げる効果を期待するなら、ベストのタイミングは、食前です。
コーヒー成分のクロロゲン酸が、血管に吸収される糖や脂質を抑えてくれます。
ですので、コーヒーで、血糖値を下げる効果を期待するなら、食前に飲んでおいた方が、効果が期待できるのです。
コーヒーのカフェインで血糖値が上がるのは一時的
前述のように、コーヒーを飲むことで血糖値を下げることができると紹介をしてきました。
しかし、コーヒーを飲んだ直後はカフェインの作用により、一時的に血糖値が上昇することもあります。
ただし、日常的にコーヒーを飲み続けることで、食後の血糖値を下げる効果は強くなっていきます。
そのため、血糖値の上昇を抑える効果=つまり下げるためには、1日だけではなく毎日継続的にコーヒーを飲む習慣をつけることが大切です。
コーヒーの効能には血糖値や健康に関わる成分
コーヒーには、ご紹介したカフェインやポリフェノールの他にも、数百におよぶ成分が含まれています。
今回注目をした成分、ポリフェノールは、糖尿病や生活習慣病などの予防や改善に役立つとされています。
ポリフェノールが食後の急激な血糖値上昇を抑えてくれるため、糖尿病の予防に良いとされているのです。
他にも、ポリフェノールは脂肪燃焼を促す作用もあり、ダイエット効果なども期待ができます。
カフェインレス・ノンカフェインのコーヒーでも血糖値下げる
コーヒーを飲んで眠気覚ましをする方もいるように、コーヒーに含まれるカフェインは眠気を抑えてくれる効果があります。
しかし、カフェインを大量に摂取してしまうと、不眠症や不整脈などの危険な状況に陥りかねません。
血糖値を下げるためにコーヒーを飲みたいが、カフェインは多く摂取したくない。
そう思う方もいるでしょう。
コーヒーの成分の中でも、血糖値を下げる役割を果たすのはポリフェノール(クロロゲン酸)です。
そのため、カフェインレス・ノンカフェインのコーヒーも血糖値を下げる効果は、十分にあるとされています。
カフェインを多く摂取したくないという方は、カフェインレスコーヒーを選んでみてください。
ノンカフェインコーヒーは、そもそもコーヒー豆が原料ではありません。
血糖値を下げる作用があるかどうかは、減量次第です。
たんぽぽコーヒー・チコリコーヒーには、血糖値下げる作用がありますので、おすすめです。
コーヒーはブラックじゃないとダメ?血糖値下げる効果の範囲は?
コーヒーは苦味や酸味が特徴で、ブラックは苦手という方もいるかもしれません。
ブラックでは飲みにくい、という方は少量の砂糖やミルクを入れても血糖値を下げる効果を得ることができます。
しかし、血糖値は糖を摂取することで上昇します。
そのため、砂糖をたくさん入れてしまっては、血糖値を下げる目的と相反してしまいます。
可能な限り、少量にとどめておくほうが、血糖値を下げるには良いです。
コーヒーも関係する?血圧と血糖値の関係とは
血糖値と血圧。この2つは大きく関係をしています。
血糖値が上がると体内の血の巡りが増えてしまうため、血圧も同時に上がってしまうのです。
そのため、コーヒーを日常的に飲み続けて血糖値を下げることができれば、自然と血圧の上昇を抑えることができます。
血糖値と同時に血圧の上昇も気になるという方は、ぜひコーヒーを飲む習慣をつけて、下げる作用が働くようにしみてください。
コーヒーと豆乳の相性は抜群!血糖値をより効果的に抑えるために
コーヒーに含まれるポリフェノールについて紹介をしてきましたが、ポリフェノールを含む飲料は他にもあります。
その中でも特に、コーヒーに含まれるポリフェノールと相性が良いとされるのは、豆乳に含まれるイソフラボンというポリフェノールです。
コーヒーと豆乳のポリフェノールは、同時に摂取をすることで、血糖値を下げる効果を倍増させてくれます。
もしブラックコーヒーが飲みづらいという場合には、ミルクの代わりに豆乳を入れてみてはいかがでしょうか?
まとめ
コーヒーに含まれるクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールは、食後の血糖値上昇を抑え、下げる効果が期待できます。
1日2~3杯を目安に、毎日コーヒーを飲む習慣を身につけることで、血糖値を下げることができ、糖尿病の予防が期待できます。
血糖値を下げる効果を期待するのであれば、コーヒーは食前にしましょう。
ホットでもアイスでも、ミルクや豆乳を入れても下げる効果が得られます。
カフェインレスのコーヒーでも、下げる効果は実証されているため、カフェインが苦手な方も安心です。
飲むタイミングや量に気を付けながら、毎日のコーヒー習慣を身に付けてみてはいかがでしょうか。
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