コーヒーが血圧を下げるのはカフェインかポリフェノールか

コーヒーと血圧

コーヒーを飲むと血圧が上がる、という話を聞いたことがあるでしょうか。

飲み続けると高血圧になってしまうのではないかと懸念する声もあるようですが、実はまったくそのようなことはありません。

コーヒーを飲むことによって、血圧にどのような影響をもたらすのか。

実際良いのか悪いのか、さまざまな視点からご紹介していきます。

目次

コーヒーを飲んだ直後は血圧は上がるの?下がるの?

以前までは、コーヒーを飲みすぎると高血圧になるといわれていました。

それは、コーヒーに含まれるカフェインが、飲んだ直後に一時的に血圧を上昇させてしまうからです。

普段からコーヒーを多く飲まない人がコーヒーを飲みカフェインを摂取すると、一時的な間ですが、血圧が上昇します。

しかし、運動をしたときや友人と遊んだ時よりも小さな上昇値であり、数時間で元の数値に戻ります。

カフェインに対する耐性というものは飲み続けることですぐにつくため、定期的にコーヒーを飲んでいれば一時的な血圧の上昇もしなくなります。

血圧を下げる飲み物はコーヒー

コーヒーに含まれている成分の中には、クロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールが含まれています。

このポリフェノール(クロロゲン酸)は抗酸化作用があり、高血圧に良い影響を与えてくれます。

コーヒーと健康に関する大規模な研究も行われており、その中でもコーヒーを3~6杯飲んでいる人の方が、血圧が上がりにくい(出典:スマホ診ラボ「コーヒー、お茶と高血圧予防」より)と報告されています。

そのため、定期的にコーヒーを飲むことで、血圧を下げてくれる効果を期待できるのです。

研究はまだ終わっておらず、明確に血圧が下がる理由は判明していません。

もしかしたら、ポリフェノール(クロロゲン酸)の他にも良い作用をもたらす成分が含まれているかもしれません。

血圧サージの危険性は?コーヒーと関係はあるのか

普段からカフェインを摂取していない人がコーヒーを飲むことで、一時的に血圧が上昇することはご紹介しました。

コーヒーを飲むことによって上昇する血圧は、歩く時よりも少ない数値ではありますが、他の要因と重なってしまうと「血圧サージ」の危険性もあります。

血圧サージとは、なんらかの要因が重なり血圧が危険なほど急激に上昇する現象です。

人は、普通に生活をしているだけで血圧が上昇したり、下降したりしています。

コーヒーを飲むことによる血圧上昇もそのひとつといえます。

それ自体は問題がありませんが、血圧を上げてしまう要因が複数重なってしまうと、血圧サージの危険性が高まります。

例えば、前日に深酒をして起きた次の日の寒い朝に、急に運動をして煙草を吸う。

深酒、寒い朝、急な運動、煙草、このどれもが血圧上昇に関わりますが、一気に行ってしまうことで急激に血圧が上がってしまいます。

コーヒーも同じで、普段から飲み慣れていないという人は、ゆっくりと落ち着ける時間に飲むことで、血圧サージの危険性を回避することができます。

インスタントコーヒーでもいいの?血圧への作用の違いとは

手軽に飲めるコーヒーといえば、インスタントコーヒーを思い浮かべる方も多いでしょう。

インスタントコーヒーにも、もちろんカフェインやポリフェノールは含まれていますが、レギュラーコーヒーと比べると含まれる量が異なります。

レギュラーコーヒーとは、豆を挽いて抽出するタイプのコーヒーのことです。

お店などで飲むコーヒーや、コーヒーメーカを使ってドリップするコーヒーなどが当てはまります。

一方、インスタントコーヒーは粉にお湯を注ぐだけでできるコーヒーです。

インスタントコーヒーの場合、一度抽出したコーヒーを粉にしているため、含まれているポリフェノール(クロロゲン酸)の量も少なくなってしまいます。

レギュラーコーヒーと比べると、5分の1ほどしか含まれていません。(出典:UCCグループ・研究活動ページより)

そのため、血圧を下げる効果をより期待するならば、レギュラーコーヒーをおすすめします。

しかし、カフェインが含まれる量はどちらも変わらないため、血圧の上昇効果を期待する場合は、お好みのコーヒーを選んでみてください。

コーヒーと血圧の関係とは? ポリフェノール?

コーヒーに含まれるカフェインとポリフェノール。

このどちらもが血圧と関係していますが、もたらす効果は真逆です。

カフェインによる交感神経刺激作用で血圧は一時的に上昇しますが、ポリフェノールの抗酸化作用により血圧が上がりにくくなります。

飲み方や飲む回数などによって作用は変化するため、自分の血圧の状態をしっかりと把握してから飲むと良いでしょう。

クロロゲン酸を継続的に摂取することで、血圧を下げる効果が期待できるのです。

また、コーヒーにはカフェインが含まれていない、もしくは少量しかふくまれていないコーヒーもあります。

一時的でも血圧の上昇が気になるという方は、カフェインレスコーヒーを選んでみてはいかがでしょうか。

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高血圧の予防になる、もしくは冷え性改善のためにと、とにかくコーヒーをたくさん飲めば良いかというと、そうではありません。

血圧の上昇作用があるカフェインは、1度に大量摂取をすると体に悪い影響を与えます。

不眠症や脈拍数の増加、血圧も上昇しすぎて高血圧になってしまうなど、飲み過ぎは危険です。

コーヒーであれば、1日に4~5杯ほどであれば問題がないカフェイン量であると言われています。

しかし、カフェインはコーヒー以外にも含まれているため、コーヒーの飲み過ぎには注意をしましょう。

血圧の薬とコーヒーの相性は?一緒に飲んで良いの?

現在、高血圧で病院にかかっており、血圧の薬を飲んでいる場合は、飲み物に注意する必要があります。

血圧を下げるための薬として降圧剤があります。

色々な種類がありますが、中にはカフェインと一緒に摂取をすると体に悪い影響を与えてしまいます。

他にも、コーヒーに含まれる成分と相性が悪い薬は多くあります。

血圧の薬だけでなく、現在なにか薬を飲んでいるという方は、十分に注意をしてください。

気になる場合は、薬局の薬剤師や医者に相談をするようにしましょう。

まとめ

以前は高血圧になるといわれていたコーヒーですが、実は血圧にも良い影響を与えてくれます。

一時的に血圧の上昇は起こりますが、毎日飲み続けても高血圧になることはありません。

また、飲み続けることで、血圧を下げてくれる働きを持っています。

飲み過ぎには注意が必要ですが、ほっと一息つく際には、ぜひコーヒーを試してみてはいかがでしょうか。

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