コーヒーの利尿作用|知っておいた方が良いメカニズム

コーヒー (6)

コーヒーを飲むとなぜかトイレに行く回数が増える、という方はいませんか。

これは、コーヒーの利尿作用によるものです。

それでは、なぜコーヒーには利尿作用があるのでしょうか。

利尿作用と聞くと悪い印象を受けがちですが、メリットもあわせてコーヒーと利尿作用の関係をご紹介します。

目次

コーヒーの利尿作用|ひどい場合には頻尿の原因にも

コーヒー (7)

利尿作用というのは、いつもより出る尿の量が多くなる、もしくはトイレに行く回数が増えることです。

これは、コーヒーにカフェインという成分が含まれているからです。

カフェインといえば、眠気を覚ましてくれる印象が強い人が多いかもしれません。

このカフェインには、眠気を覚ますだけでなく、尿の排出を促す利尿作用もあります。

個人差はあるとしても、頻尿の原因になる可能性があります。

利尿作用は、中毒的症状ではありませんが、カフェインは個人によっては、ひどい中毒を起こします。

中毒症状は、ひどい場合には、死亡に至ることもあるとされていますので、飲み過ぎには注意が必要です。

カフェインで利尿作用が働くメカニズムとは?

カフェインが体に与える作用は、いろいろとあります。

まず一つは、脳を興奮させる作用です。

眠気を覚ましてくれたり、疲労感を軽くしてくれます。

2つめは、血管に対する拡張と収縮作用です。

拡張している脳血管を収縮させ、末梢血管を拡張させます。

ですので、頭痛を抑えてくれる作用があります。

3つめは、腎臓に対する作用です。

この作用が利尿作用と関係します。

腎臓では、血液の中から体にとって不要なものが取り除かれています。

取り除いた不要物は、老廃物として尿と一緒に体の外へ排出されます。

腎臓の血液もめぐりが良くなると動きが活発化し、不要物の取り除くペースも早くなっていきます。

そうして、いつもより尿の量や頻度が多くなるというのが、利尿作用が起こるメカニズムです。

コーヒーによる利尿の作用は なぜ抑えられないのか?

結論からいうと、利尿作用は防ぐことも予防することもできません。

血液の中にカフェインが残っている間は、どうしても利尿作用が続きます。

そのため、飲む時間、タイミングを考えることが重要になります。

例えば、夜寝る前などはなるべくコーヒーを飲まないようにしましょう。

寝ている間に利尿作用が働いてしまうと、何度もトイレに起きてしまい寝不足になりかねません。

他にも、会議の前や夜行バスに乗る前など、長時間トイレにいけないが予想される場合は、飲むのを控えましょう。

昼間であれば、トイレの回数が多少多くても問題はないでしょう。

眠気覚ましとして飲むことができそうです。

また、デスクワークなどをしている方は、これを上手く利用してトイレに立つことで、リフレッシュもできます。

このように、今なら飲んでも大丈夫、という時間を見極めて飲むようにしましょう。

コーヒーの利尿作用と成分量と時間との関係

利尿作用を防ぐことはできませんが、軽減することはできます。

その方法は、コーヒーの飲む量を減らす、もしくは利尿作用の要因であるカフェインを減らすことです。

カフェイン成分さえ少なくなれば、利尿作用も引き起こりにくくなります。

今はカフェインレスやノンカフェインといった、カフェインがあまり入っていないコーヒーもあります。

このようなコーヒーを選べば、利尿作用の要因である成分、カフェインを避けることが可能です。

カフェインによる作用が現れ始めるまでの時間は、30分程度と考えられます。

コーヒーを飲んだ後、小腸で吸収されて、全身に回り脳まで届くには、30分程度の時間がかかります。

また、何時間ほど作用が継続するかといいますと、2時間〜4時間と考えられます。

作用の効果が、ゼロに近づくには、5時間〜7時間です。

トイレに行けないような環境へ、向かう前に、コーヒーを飲むのはやめておいた方が良いです。

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コーヒーの利尿作用はダイエットに効果的|むくみ解消にも役立つ

防ぐことができない利尿作用ですが、実はメリットとしてダイエットの効果が期待できます。

利尿作用というのは、体の中の不要なものを体の外へ出してくれること。

つまり、老廃物や余分な水分を取り除いてくれることです。

老廃物や余分な水分はむくみの原因となります。

コーヒーを飲むことで、この老廃物や余分な水分を体の外へ出してしまい、むくみの解消が期待できます。

さらに、コーヒーに含まれているポリフェノールは、脂肪燃焼の効果があります。

ダイエットをお考えの方は、コーヒーがダイエットの第一歩になるかもしれません。

その際は、糖分などをなるべくとらないように、ブラックコーヒーで飲むことをおすすめします。

また、水分が排出されずに、体内に残っている状態が「むくみ」です。

カフェインの利尿作用は、むくみの解消に役立つ可能性があります。

ただし、むくみは脱水状態が原因になっている場合もあります。

カフェインの利尿作用が、脱水状態を引き起こしている場合もあります。

心当たりがあるなら、コーヒーを飲むのを、一旦辞めてみることです。

ただし、面倒なことに、カフェインの取りすぎで、むくみを起こしてしまうこともあるのです。

利尿作用で水分が排出される現象が過ぎるほどになった時に、人の体は水分不足に対して、自動的に防衛反応をするようになります。

それがむくみである場合があります。

コーヒーと紅茶の利尿作用に違いはあるの?

カフェインは、コーヒー以外にもたくさんの飲み物に含まれています。

中でも知られているのは紅茶です。

コーヒーと紅茶では、利尿作用に違いはあるのでしょうか。

実際に、コーヒーと紅茶、それぞれカップ1杯の中に含まれているカフェインの量を比べてみます。

コーヒーのカフェイン量を1とするならば、紅茶は0.5。

カフェイン量の違いだけでみると、紅茶の方が利尿作用の影響が少ないと言えます。

しかし、含まれている他の成分は違っているため、そちらの効果は違います。

コーヒーはダイエット効果や、ポリフェノールの抗酸化作用でアンチエイジングなどの期待ができます。

一方紅茶は、殺菌作用のある成分が入っているため、風邪予防の効果があります。

他にも、メラニン生成を抑えてくれる成分入っており、美白の効果も期待されます。

どのような効果を求めたいのか、また飲むタイミングによって選んでみるのはいかがでしょうか。

コーヒーと緑茶で利尿作用の違いはあるの?

カフェインを含む飲み物として、緑茶もご存じの方は多いでしょう。

緑茶には多くの種類があります。

今回は、緑茶の中でも比較がしやすい、煎茶と玉露をご紹介していきます。

煎茶は一般的なお茶の名前としてよく聞くお茶ですが、玉露はとても高級な緑茶のことです。

この2つとコーヒーで、利尿作用に違いはあるのでしょうか。

こちらも、コーヒー、煎茶、玉露のカップ1杯にの中に含まれるカフェイン量を比べてみます。

コーヒーのカフェイン量を1とすると、煎茶は約0.3、玉露は約2、となります。

カフェイン量だけでみると、煎茶が利尿作用は少なく、玉露が一番利尿作用を引き起こしやすいということになります。

玉露は高級品のため、普段の生活で飲むことはほとんど無いかもしれません。

より利尿作用の影響が少ない飲み物を選びたい場合は、コーヒーよりも煎茶を選ぶとよさそうです。

カフェインレスやデカフェコーヒーなら利尿作用はなくなるの?

最近では、カフェインが含まれないカフェインレスコーヒーが増えてきています。

デカフェコーヒーもそのうちのひとつで、カフェなどで見かける方も多いのではないでしょうか。

デカフェとは、もともとカフェインがあったものから、できる限りカフェインを取り除いたもの、です。

できる限り取り除かれているだけなので、多少のカフェインは残ってしまいます。

カフェインが完全になくなったわけではないため、カフェインレスでも利尿作用が全く起きないとはいえません。

しかし、通常のコーヒーと比べたら、カフェインの量は圧倒的に少なくなっています。

普段ならコーヒーを控えたい場面でも、デカフェコーヒーなら利尿作用をあまり気にせず飲むことができそうです。

まとめ

コーヒーに利尿作用があるのは、含まれている成分のひとつ、カフェインによるものです。

他の飲み物よりもカフェインが少しだけ多く入っているコーヒーは、利尿作用を引き起こしやすくなってしまいます。

その分、老廃物を体から出してむくみをとったり、ダイエットにも効果があったりと、メリットもたくさんあります。

利尿作用が気になる方は、飲む時間やタイミング、またはコーヒーの種類を変えるなど工夫をしてみてはいかがでしょうか?

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