水出しコーヒーは、コーヒー豆の風味や酸味がよく引き出され、温度の高いコーヒーとは違ったスッキリとした味わいが楽しめることから、近年注目されているコーヒーの一つです。
また、簡単に作れるため、コーヒー初心者でも手軽に楽しむことができます。
この記事では、水出しコーヒーの作り方や失敗しないポイント、水出しコーヒーの魅力などを詳しく解説していきます。水出しコーヒーを始めてみたいという方や、これまでに失敗した経験がある方も必見です。
水出しコーヒーの作り方|失敗しない手順とコツ!
まず水出しコーヒーの魅力について確認しましょう。
水出しコーヒーの魅力
水出しコーヒーには、他の抽出法のコーヒーとは違う魅力があります。
まず、水出しコーヒーはドリッパーやポット使って誰でも手軽に作れるのです。コーヒー初心者でも簡単に作れて失敗が少ないコーヒーの作り方です。コーヒーの入れ方で定番といえば、ドリップコーヒーです。しかしドリップコーヒーは、お湯の温度や注ぐスピードや時間、そして蒸らしの時間など、それらの要素によって出来上がるコーヒーの味が大きく変化します。
また、水出しコーヒーは、温度の高いコーヒーと違い、スッキリとした味わいであり、夏場などの暑い季節には、ぴったりのドリンクです。
そして、水出しコーヒーは、抽出温度が低いため、コーヒー豆の風味や酸味がよく引き出されます。そのため、アイスコーヒーにも向いています。
水出しコーヒーは、熱湯を使わずに作るため、カフェインや酸化した油脂などが減り、健康的なドリンクとなります。長時間浸けることによって、豆の風味や味わいがじっくりと引き出されるため、深い味わいも楽しめます。
水出しコーヒーの作り方に必要な道具と材料
水出しコーヒーを作るために必要な道具と材料について紹介します。水出しコーヒーを作るには、以下のものが必要になります。
・コーヒー豆(粉)
・水
・サーバーやドリッパーやポット
・フィルター
・冷蔵庫
水出しコーヒーに使うサーバー、フィルター、ドリッパーなどのアイテムについて
水出しコーヒーを作る際には、専用のサーバーを使用することが一般的です。サーバーには、コーヒーの濾過や保管に適した形状や材質のものがあります。
また水出しコーヒーを作る際には、フィルターを使用してコーヒーの粉末を濾します。一般的には、ペーパーフィルターが使用されますが、綿や布のフィルターを使用することもあります。
水出しコーヒーを作る際には、専用のドリッパーを使用することがあります。ドリッパーには、コーヒーの濾過や注ぎやすさに配慮されたものがあります。
水出しコーヒーを作った後は、ポットに移し替えて保管することが一般的です。ポットには、保温性や口の形状などに配慮されたものがあります。
水出しコーヒーに最適な豆の選び方と保存方法
水出しコーヒーに最適なコーヒー豆を選ぶ必要があります。最終的には個人の好みで選ぶことになりますが、水出しコーヒーの抽出方に向いているコーヒー豆の条件には、以下のようなものがあります。
水出しコーヒーの豆の選び方
豆の挽き方は、挽き具合が粗くなる程、抽出が遅く味が薄くなりますので、水出しコーヒーには細挽きの方がおすすめです。また一般的には、水出しコーヒーには、中深煎りの豆が適しています。中深煎りの豆は、苦味や酸味がバランスよく調和しており、水出しによって豆本来の風味を引き出すことができます。
当然、焙煎後の日数に注意して新鮮な豆を選ぶことが大切です。焙煎後の日数が基準です。劣化が早いのは、常温で粉の状態であることです。粉の状態で、焙煎後2週間以上経過したものは、かなり劣化(酸化)が進んでいます。
香りや味わいは、コーヒー豆の種類と産地によって違います。気に入ったコーヒー豆に出会ったら覚えておくことです。
水出しコーヒーの豆の保存
水出しコーヒーに特化した豆の保存方法は、実はありません。注意すべきことは、購入したコーヒー豆は参加しやすいことです。空気・湿気・光によって劣化します。これらの要素を避けるには、冷凍庫が一番おすすめです。
実は常温保存と冷蔵保存では、劣化スピードが大きく変わらないことが実証されています。冷蔵庫に保存してあるからといって長期保存はできません。また冷凍についても、長期保存は豆の結晶が破裂してしまう可能性があります。
ですので、購入後2週間を目安に飲み切るようにすることが、コーヒーを美味しく飲むための保存の目安となります。さらに焙煎直後のコーヒー豆には、ガスが含まれており、あまり美味しくありません。焙煎後3日は我慢して、4日以降に豆を挽いて下さい。
水出しコーヒーの作り方の手順
水出しコーヒーの場合は、すぐには飲めません。基本、作り置きです。基本となる手順は以下の通りです。
1)水出し用のコーヒー豆を挽く
水出し用のコーヒー豆の挽き方は、好みで決めましょう。ドリップコーヒーよりも薄く抽出されることを考慮して、何度か試してみると良いです。豆の量も、お好みで調整してください。しっかりとした味わいが好みか、あっさりしてる方が良いのかによって、試して調整してみて下さい。
2)コーヒー豆をサーバーに入れる
挽いたコーヒー豆を水出し用のサーバー(ポットやドリッパーなど)に入れます。サーバーの容量を超えないように、適量に入れてください。
3)水を注ぐ
サーバーに入れたコーヒー豆に、冷水または常温の水を注ぎます。豆の量に対して、約4倍程度の水を入れると良いでしょう。ただし目安ですので、自分の好みに調整するのがおすすめです。また水によって出来上がりの風味も変化しますので、研究してみましょう。軟水がおすすめです。
4)水出しする
注いだ水を軽くかき混ぜ、サーバーを冷蔵庫に入れます。水出しの時間は、豆の量や風味によって異なりますが、一般的には12〜24時間程度が目安です。時間が経ったら、サーバーからコーヒー液を濾して完成です。
5)氷で割る(オプション)
水出しコーヒーは、氷で割ってアイスコーヒーとして飲むとさらに美味しくなります。アイスコーヒーとして飲む場合は、濃いめに作ることです。お好みで氷や水を加え、割って飲んでください。
水出しコーヒーの専用器具
水出しコーヒーの作り方には、前述のように、麦茶を作るピッチャーやボトルを使って、挽いたコーヒー豆を入れたパックを水に浸して、放置しておく作り方の他にもあります。
それは、点滴のように水滴を粉の上に落として、ゆっくりと浸透させる作り方です。
ウォータードリップコーヒーメーカーなどの商品名で販売されています。
また、最近では、電動の水出しコーヒーメーカーも販売されています。
ハリオで簡単!水出しコーヒーの作り方
ハリオは、水出しコーヒーを作るのに最適なポットを販売しています。このポットは、コーヒーの豆を挽いて水と一緒にポットに入れ、冷蔵庫に一晩置くだけで、美味しい水出しコーヒーが完成します。ポットにはフィルターが付いているので、飲むときに注ぐだけで、濁りやカスがないきれいなコーヒーが楽しめます。
ハリオの水出しコーヒーポットは、シンプルながら美しいデザインが特徴です。注ぎ口が広くなっていて、豆や水を入れやすい構造です。200mlから1000mlまでのサイズ展開があり、自分にあったサイズを選ぶことができます。
カルディの水出しコーヒーポット
カルディのコーヒーファームでは水出しコーヒーポットが販売されています。カルディコーヒーファームの水出しコーヒーポットには、ストレーナーが付いているのも特徴的です。ストレーナーが付いていることで、コーヒーの粉っぽい部分を取り除くことができます。これにより、澄んだコーヒーを作ることができます。
失敗しない水出しコーヒーのコツ
初心者でも失敗しにくい水出しコーヒーですが、注意すべきポイントがあります。
水出しコーヒーのよくある失敗例と対処法
水出しコーヒーを入れる際に、よくある失敗は「コーヒーの味が薄すぎる」という事例です。原因にはいくつか考えられます。水に対してコーヒーの量が少なすぎるのかもしれません。あるいはコーヒーの豆(粉)に対して、水の量が多い可能性もあります。あるいは豆の挽き具合が粗すぎる可能性もあります。さらに抽出時間が短すぎる可能性も考えられます。
また水出しコーヒーは、水で長時間かけて抽出するのが基本ですが、抽出時間を早めようと水温を高くする事例があります。その場合、水出しコーヒーとしての風味や香りが失われてしまう可能性もあります。
対処法としては、それぞれの要素を確認しながら、調整して試しつつ自分の好みに合わせて加減を研究してみて下さい。
また抽出するには、コーヒー豆(粉)をパックにしたり、フィルターで漉したりなどの方法があります。しかし漉し方が雑だと、微粉末や油分がコーヒーに出過ぎてしまう可能性があり、飲んだときに雑味として感じてしまう可能性があります。
水出しコーヒーの風味や味わいをより引き出すためのコツ
水出しコーヒーの風味や味わいをより美味しくするためのコツを紹介します。
水質は、コーヒーの味や風味に大きな影響を与えます。軟水がおすすめですが、スーパー等では軟水もたくさんの種類が扱われています。自分の好みに近づくように、試してみて下さい。
風味や味わいを引き出すには、コーヒー豆の種類にこだわってみるのも大事です。また豆の挽き方や抽出時間も、感で入れるのではなく、試してみては記録することです。好みの味に近付いているのかを記録していくことで、次回の水出しコーヒーの味は安定し、再現性が高くなります。
味わいを引き出すためのコツとしては、他に、容器を何を選ぶか・抽出時間をどのくらいにするのかなども風味や味わいに関係する重要な要素となります。
そして自分が美味しいと感じる時の水出しコーヒーの入れ方のポイントを覚えることです。
水出しで作ったコーヒーの特徴と気になるカフェイン
前述したように、お湯で抽出した作り方に比べて、水出しコーヒーの作り方だと、味がまろやかになるという特徴があります。
水出しで作ったコーヒーの味やカフェインの量
味に角があると感じる原因は、コーヒーの苦みやえぐみの成分です。
お湯で抽出した作り方の場合には、多く溶け出します。
お湯を使用した抽出方法では、この成分の量を抽出の過程で、うまく調整しなければ美味しくないと感じるコーヒーになってしまうのです。
対して、水で抽出する作り方では、この苦味の原因となるタンニンや、雑味などの成分が溶け出しにくくなります。
その結果、味がまろやかになり、飲みやすいコーヒーになるというわけです。
また、カフェインも水に溶けだしにくいという特徴があることから、お湯で淹れた場合に比べて含まれるカフェインの量は少なくなります。
コーヒーを飲むときにカフェインを気にされる方や、普段コーヒーが重たく飲みにくいと感じる方には、水出しコーヒーの作り方がおすすめです。
逆に、濃い味のコーヒーが好きな方にとっては、あっさりとした味わいで、物足らない感じに思われるかもしれません。
コーヒーは水出しなら作り置きもできる|ホットは酸化して美味しくない
アイスコーヒーなら平気だけど、ホットのコーヒーって保温しとくと、酸っぱくておいしくないんですよね。
あれって魔法瓶のせいなのか、コーヒーが悪いのか、なんであんなふうになるんですかね?
コーヒーを水出しで作り置き|ホットだと酸化が早い
魔法瓶にホットコーヒーを入れておくと、冷めないのはいいけど、味はどんどん悪くなります。
それはコーヒーが酸化してるからなんですよ。
ホットコーヒーの作り置きは、マズくなるという事ですね。
酸化って熱の影響が大きくて、お湯で作るとその熱でホットコーヒーが酸化しちゃいます。
ですから、コーヒーメーカーで、保温された状態にあると、後で飲む時に、ホットコーヒーがマズくなってる、という、あの感じです。
カップにいれたホットのコーヒーだったら飲み切るし、そのうち冷めますが、魔法瓶みたいなのに入れたらずっと冷めずに熱いまま。
コーヒーメーカーで作り置状態。
その間ずっと熱のせいで、どんどん酸化して、作り置きではそのうちいや〜な酸っぱさのまずい味になっちゃいますので、ご注意です。
ホットコーヒーの作り置きは、しない方が良いです。
コーヒーを水出しで作り置き|酸化による味の変化
コーヒーをホットで作り置きすると、自分の熱でいつまでも酸化します。
あなたも冷めて時間がたったコーヒーだったら、作り置きを捨てて新しいのをいれたくならないですか。
作り置きしたホットのコーヒーだと1時間以上なんてことも。
水筒で持ち歩いたら何時間ものです。
そこまで放置(作り置き)したら味はどうなってると思いますか?
酸化したホットコーヒーの味っていや〜な酸っぱさになるんです。
ホットコーヒーの酸味って、もともとフルーツのような爽やか感じなんです。
酸化した作り置きのコーヒーの味って不快で、ひどいと飲めたものじゃないです。
それに、作り置きだと、苦味は残ってても、香りや風味なんかはもう消えてしまっていて無くなっています。
まとめ
水出しコーヒーは苦味や雑味の少ないまろやかなコーヒーになります。
またカフェインの量も少なく、温度変化による劣化の影響を受けにくいという特徴があります。
お湯と比べて時間はかかりますが、特別な道具を使用しなくても、簡単に美味しいコーヒーを淹れることができます。
水出しコーヒーに関しても、これが正解といった作り方はありません。
自分の好みやライフスタイルに合わせたコーヒーの作り方を探して、コーヒーのある生活を楽しみましょう。
関連記事一覧