コーヒーを眠気覚ましのために飲む人は多いと思います。
疲れた時や眠たい時に、コーヒーの力で頑張ろうとするのは、カフェイン効果を期待してのことですよね。
コーヒーといえば、カフェインの覚醒作用が有名ですが、その効果は本当でしょうか?
実際のところ、コーヒーを飲んだのに、むしろ眠くなる人がけっこういます。
なぜコーヒーで眠くなるのか?
今回は、その理由をまとめました。
コーヒー飲んだら眠くなるのは なぜ?考えられる原因は2つ?
コーヒーが眠気をもたらすなら、覚醒作用はどこへ行ったのでしょう?
考えられる原因が2つあります。
コーヒーの糖分に原因がある|原因の1
あなたはコーヒーに砂糖を入れる派ですか?
それともブラックコーヒー派ですか?
缶コーヒーもそうですが、ブラックが苦手という人は、ミルクや砂糖を入れると思います。
缶コーヒーなら、角砂糖が3個入っていると言われます。
微糖タイプでも1個は入っているのです。
角砂糖1個が3gから4gです。
ドリップなどのレギュラーコーヒーでも、砂糖は入れた砂糖の分量がそのまま糖質です。
ティースプーンで、軽い山盛りが5gです。
仕事や勉強で疲れて、もうひと頑張りしようとコーヒーを1杯、あるいは缶コーヒーを1本を飲むと体の中で、最初に起きることは、血糖値の急上昇です。
血糖値が急上昇すると、人の体はインシュリンを分泌して血糖値を下げようとします。
つまり、コーヒー1杯を飲むだけだと、血糖値は、急上昇して、急降下するのです。
急降下した結果、低血糖状態になります。
低血糖になると、人は眠くなります。
コーヒーで眠くなる原因は、アデノシンが関係している|原因の2
眠くなるのは、体内の睡眠物質が関係している可能性があります。
睡眠物質は、たくさんあるのですが、代表的なのはアデノシンという物質です。
食事をすると、その栄養素から体内で消化が進み、アデノシン三リン酸というエネルギー源に変わります。
アデノシン三リン酸は、体を動かすと「アデノシン」という物質に変わります。
眠気や疲労は同様に考えられ、それに関与しているのは体内のアデノシンという物質です。
アデノシンは体がエネルギーを燃やした際に出る、燃えカスのようなものです。
アデノシンが蓄積していくと、疲労を感じたり眠くなるのです。
眠くなるのは、アデノシンが関係している可能性があります。
コーヒーで眠くなる仕組み
脳を活性化させるために必要な物質は、「ヒスタミン」といいます。
実は、前述のアデノシンは、ヒスタミンをおさえこむという作用をします。
つまり、脳を活性化・覚醒さようとするヒスタミンを抑えるのですから、活性化して目覚めようとする状態を抑えてしまい、眠くなってしまうのです。
実は、コーヒーのカフェインには、睡眠物質のアデノシンが、覚醒作用のヒスタミンの所へ行くのを妨害する作用があります。
つまり、カフェインは関所やダムのような形で、疲労・睡眠物質をせき止めるのです。
これにより、一時的に疲労や眠気を忘れて元気になります。
しかし、その効果は一時的です。
コーヒーのカフェインが効いてる間も、アデノシンは溜まり続けています。
カフェインが切れた時には、溜まりきった大量の眠気が一気に押し寄せてきます。
コーヒーを飲んだら眠くなる人はブラックにする
前述の通り、コーヒーの糖分が、血糖値の急上昇と急降下を招き、その結果、低血糖状態になり、眠くなる人がいます。
このタイプの方の対策は、コーヒーに糖分を入れないで、ブラックで飲むことです。
苦いのが苦手であれば、コーヒーフレッシュを入れてください。
牛乳のミルクだと、糖質がありますが、フレッシュの方には、ほとんど入っていません。
もう一つの方法は、急上昇をしないように、ゆっくりと飲むことです。
特に、缶コーヒーを飲む人の場合、多くの場合、一気に飲んでいないでしょうか。
それが、血糖値の急上昇を招いています。
ゆっくり飲んでください。
コーヒーで眠くなるのは覚醒作用の反動とカフェイン慣れ
コーヒーには確かに、眠くなるのを防ぐ効き目があります。
しかし、それには代償があったり、慣れによって効かなくなることが起きます。
コーヒーで眠くなるのは、覚醒作用の反動
カフェインが切れると、それまでせき止めていた睡眠物質が一気に押し寄せてきます。
それは、つまり強い眠気に襲われるということです。
コーヒーを飲んでから、カフェイン濃度がピークに達するのは約30分〜1時間後です。
その後は、減り続けて3〜4時間後には半減。
カフェインには個々人で耐性が大きく違うため、もっと短い人もいます。
カフェイン濃度のピークが過ぎれば、コーヒーを飲んだからと言っても、十分眠くなるのです。
コーヒーで眠くなるのはカフェイン慣れ
コーヒーを飲んでも、覚醒作用を感じずに、むしろ眠くなるのは、カフェイン慣れかもしれません。
よくコーヒーを飲む人は、最初は効いていたカフェインも、効かなくなると分かっています。
また、日本人含むアジア人は、欧米人と比べて、カフェイン耐性があります。
コーヒーを飲んでも、覚醒作用は感じにくい体質のようです。
コーヒー飲んで眠くなる人は、リラックス効果を感じているから
眠くなる理由として、そもそもコーヒーに眠くなる効き目もあることに注目です。
それがリラックスです。
ストレスに対抗する作用です。
コーヒーで眠くなるのは、香りのリラックス効果
コーヒーの香りには、心を落ち着かせるリラックス効果があります。
解析の結果では、コーヒーの香りをかぐと、リラックス時に見られるα波が強まることが分かっています。
また、リラックス時は、副交感神経が優位となっていて、睡眠時の状態に近くなります。
カフェイン慣れして、眠気覚ましが効かない状態なら、リラックス効果が強く出て、眠くなるのもおかしくありません。
コーヒー飲むと眠くなる人は、不安やストレスの解消されるから?
香りのリラックス効果、またはカフェインの覚醒作用でも、ネガティブな気持ちを解消する力があります。
リラックスなら心を落ち着かせ、覚醒作用なら気持ちを前向きに作用します。
コーヒーを飲んだ時に、ホッと落ち着く感じが、眠くなることに繋がっているのかもしれません。
まとめ
コーヒーには、眠気とは真逆な覚醒作用が有名ですが、これだけ眠くなる要因が見つかりました。
覚醒作用は、体質の問題や、摂取後の時間で個人差があります。
ましてや、毎日飲む人には、慣れで効いてすらない可能性は大いにあり得ます。
カフェインが切れた時の反動や、慣れ、コーヒーの持つリラックス効果は、眠くなる要因には十分でしょう。
コーヒーを飲んで眠くなるのは、何もおかしなことではなく、当然ともいえます。
とくに、よくコーヒーを飲む人は、慣れを疑って良いと思います。
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